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ちか と つる

「おおだま」と「しずくいし」による、『戦国BASARA』のチカツルについてあれこれ語ったり、二次創作したりするブログです。NLオンリー。腐はどこを探してもありません。

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≪ 文章修行家さんに40の短文描写お題 ≫ しずくいし


■お題に沿って、65文字以内で場面を描写する
■できるだけ、力の限り、「モノローグ(内面描写/心の声)」・「抽象性」・「理論理屈の語り」を排除する

配布元:文章修行家さんに40の短文描写お題

01. 告白
売り言葉に買い言葉で熱くなるのは常のことだが、うっかり本音を漏らしたのは不味かった。
衆人環視で大告白。
お互い真っ赤で立ち尽くした。
02. 嘘
大嫌いと叫ぶ度に、胸が軋んだ。
本音だったはずのそれがいつしか嘘に変わりつつあるのを、鶴姫自身も気付き始めていた。

03. 卒業
風魔に第二ボタンを貰ったと喜ぶ鶴姫の手の中に、元親は自分のボタンを放り込んだ。
刹那、絶叫。
それは想いに気付かぬ彼女への意趣返し。

04. 旅
社の外の世界を知らない鶴姫にとって、日ノ本一周の旅は楽しかった。
生き生きとした船員達の姿に顔が綻ぶ。
海賊にも少しだけ、感謝の念を。

05. 学ぶ
気を引こうとしては逆に怒らせ撃沈続きの自分に、友人達は口を揃えて女心を学べと言うけれど。
野郎共を見回して、元親は重い溜息を吐いた。

06. 電車
緩いカーブに電車が揺れる。
隣で眠る鶴姫の体が傾いで、ぶつかる頭と肩。
触れ合う面から発熱しているようだと、茹だる頭で考えた。

07. ペット
「犬を飼おうと思うんです」
「へぇ」
「移動に便利ですよね」
「…大型犬にしても無理があんだろ」
「人参用意しなきゃ」
「えっ?」
「えっ?」

08. 癖
鳥の羽音に鶴姫が振り返ったのに気付いて、元親は小さく舌打ちをした。
それが何を期待しての行動かなんて、聞くまでもなく分かっていた。

09. おとな
胸が小さいと悩む鶴姫に「協力してやろうか」などと言っておいて、無垢な笑顔で頷かれ固まった男に、孫市は呆れ顔で呟いた。
「…カラスめ」

10. 食事
一つだけ忍ばせた、初めて作った握り飯。
明らかに不恰好なそれを元親がひょいと掴み、何も言わずに平らげたのが、鶴姫はとても嬉しかった。

11. 本
高所の本と格闘中、それを横から攫った手。
「ン」
「不良さん」
そういえば彼は背が高い。
男の人なんだと唐突に実感して、頬の熱に戸惑った。

12. 夢
近頃、度々海賊を夢に見る。
「全く、出しゃばり過ぎです!」
言い掛りも甚だしいが、何故か終始ニヤけ顔の海賊に、鶴姫は首を傾げるばかり。

13. 女と女
鶴姫が元親の部屋で見つけた春本の住人は、彼女とは大分違っていて。
こういう好みかと軽く流すつもりで、できない自分がショックだった。

14. 手紙
挑戦状の返事を待つ間、元親の落ち着きのなさときたらそれは酷いものだった。
まるで恋文を送った童子のようだと、部下の間で囁かれる程に。

15. 信仰
巫女にとって、神は絶対か?
鶴姫に聞いてみた。
「私にとっての絶対…んー、伊予の蜜柑は絶品ってことでしょうか」
元親の当面の目標:蜜柑。

16. 遊び
元就が鶴姫を貶せば必死に擁護し、左様に優れた者なら我が妻に、と返せば一転批判の嵐。
遊ばれているのに元親が気付く気配は、まだない。

17. 初体験
不意に唇を奪われ、鶴姫は元親を突き飛ばした。
胸の奥がじんと熱い。
これは怒りだ。初接吻を海賊に奪われた怒り。
そうでなければならない。

18. 仕事
「長曾我部殿は、予言は宜しいのですか?」
「俺が入用なのは先見の巫女じゃねぇからな」
予てよりの問を投げてみた彼は、その答に瞠目した。

19. 化粧
顎に添えられた手。
息の掛かる距離に顔。
堪らず声を上げると、紅が引けねぇ黙ってろと一蹴された。
従うしかなくて、狡いと繰り返す胸の内。

20. 怒り
「知っていますよ。あの方が振り向かないことは」

平気な顔で

「だから私は安心して焦がれるのです」

自分を殺す

「…これだから巫女は嫌ぇだ」

21. 神秘
理想の異性は?
「寡黙で涼やかな方です」
「やっぱ巨乳で色っぺー女だろ」
そんな二人が結ばれたそうな。
男女の仲とは、かくも神秘なもの也。

22. 噂
口篭る鶴姫に、孫市は二つ瞬いた。
こんな態度は珍しい。
「あの、姉様と海賊さんて…」
その一言で得心する。
可愛らしい焼餅に、頬が緩んだ。

23. 彼と彼女
文化祭でベストカップルに選ばれた二人は憤っていた。
恋人じゃないとの主張だが、
「だって仲良しじゃん」
『良くないし!』
誰も信じまい。

24. 悲しみ
悲しみを問う少女。
だが本当に知らぬ訳ではないと孫市は言う。
辛い記憶の蓋が外れた時が心配、とも。
その時、傍に在りたいと元親は願った。

25. 生
激しい痛みの末に、訪れたのは至福の時だった。
小さな手が人差指を握る感触が愛おしい。
産声に飛んできた元親に、鶴姫は穏やかに微笑んだ。

26. 死
隣で眠る細い体を、元親は徐に抱き締めた。
破瓜の血が白い足を伝い、敷布を汚したその日。
海神の巫女は死に、鶴姫という一人の娘が残った。

27. 芝居
「どうせまた風魔にチョコ渡せなかったんだろ?勿体ねぇから貰ってやるよ」
「欲しいならそうおっしゃいな!恵んであげないこともないです」

28. 体
気絶した人の体とは重いものだが、では鶴姫のこのぞっとする軽さは何なのか。
魂の無が頭を過り、今すぐ太れ飯を食えと無茶なことを思った。

29. 感謝
常識に疎い鶴姫を揶揄しながらも、そこで捨て置かない元親は意外と親切だ。
けれど感謝を述べるのは何だか今更で、結局今も曖昧なまま。

30. イベント
男女混合騎馬戦終了後も、その高い景色が気に入った鶴姫は元親の背に乗り続けた。
元親もその状態に妙に馴染んでいる。
「リア充焼け焦げよ」

31. やわらかさ
雨に肩を濡らす鶴姫を庇の下に入れようと、何気なく引いた手。
その柔らかさに酷く驚いて、唐突に手を放した元親を鶴姫は訝しげに見上げた。

32. 痛み
その日の元親はどこか変だった。
巫女の目に映るのは、魂の揺らぎ。
抱き締めると、伝染する痛み。
悲しみに触れているのだと、本能で感じた。

33. 好き
散々喧嘩して、なのに会う度いつも嬉しげに笑う元親が、鶴姫は不思議だったけれど。
自分も同じ顔をしていたと知るのは、もう少し後のこと。

34. 今昔(いまむかし)
元親が耳元で何事か囁くと、鶴姫の顔が真っ赤に染まった。
以前は何をしようが暖簾に腕押し、糠に釘であったが。
「俺、頑張ったよなぁ…」

35. 渇き
飲みかけのコーラを数口奪い逃げ去った鶴姫を呆然と見送って、元親は飲み口に視線を落とした。
騒ぐ外野。
これじゃ喉の渇きを潤せやしない。

36. 浪漫
カラクリに心酔する元親が鶴姫には理解し難いが、それを語る時の少年じみた顔は悪くないと思っている。
それを世間では、惚れた弱みと言う。

37. 季節
初詣も大晦日も、果てはクリスマスまで鶴姫と共に過ごしたと言う元親に、政宗は絶句した。
「…お前ら付き合って」
「ねーよ」
「何ソレ怖い」

38. 別れ
合戦の最中、鶴姫の最期を看取ったのは元親だった。
「私…貴方のことが―――」
無垢で残酷な巫女姫。
言葉が枷となることを知らずに逝った。

39. 欲
「神の贄たる巫女に懸想など、不毛なことよ」
「神が怖くて鬼ができっか。野郎共、出航だ!」
常識も蹴散らして、とびきりの宝を奪いに行く。

40. 贈り物
鼈甲(べっこう)櫛を貰い物だと主に渡す元親に、鶴姫の従者は苦笑した。
男所帯のかの軍に、女物を献上する阿呆がどこにいる。
知らぬは当人ばかり也。



◆後記◆
初出はピクシブで、当時は5個ずつちまちまとやっておりました。
(→http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=83986)
どうにもチカツル熱が収まらなかったので、超ショートショートとはいえ40個も書けば少しは落ち着くだろうと思ったのです。

全然効果なかったけど(^q^)

でもチカツルの関係性を掴む習作としては、ちょうど良いお題だったんじゃないかな(^^)
そのうち、この中のどれかでもうちょっと話を膨らませて、小話を書けたらいいなぁ。

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